新型コロナウイルスの流行が落ち着きません。こんな時は、普段出来ない着物小物のメンテナンスをしてみませんか?家にいるからこそ、丁寧に出来るメンテナンスを楽しむのも良いかも知れませんよね。今回は半衿の洗濯に付いてお知らせします。
半衿は、顔に一番近くにある着物アイテムです。ちょっとしか見えないけれど、着物姿を大きく左右する時もあります。半衿の付け替えは大変なので、ついつい「汚れていないから、そのまま次回も使ってしまおう」と言う時も多いですが、時間のある時に思い切って半衿も自宅洗濯してみませんか?
「ポリエステル(化繊)の半衿は洗えるけれど、正絹の半衿は洗えない」と言う意見もあります。それは、正絹が縮みやすいからです。でも着物と違って半衿って見える部分も少ないので多少縮んでも大丈夫ですよね。心配なら、もう捨てても良いという半衿でチャレンジしてみて下さい!
1.濡れたら縮むのなら、逆に最初に縮ませよう!
正絹の半衿が縮むと言っても、半分に短くなる訳ではありません。普通は2㎝位縮みますが、一度縮んだらそれ以上は縮まないので安心して下さい。正絹を洗うなら、逆に最初に縮ませてから洗うのが良いでしょう。
まずはタライなどに水を張り、そこに半衿を浸します。ここで半衿を縮みきらせて下さい。それから、水に溶かした洗剤をタライに入れます。ここでのポイントは、水を使うという事です。お湯の方が汚れは落ちやすいのですが、お湯は正絹がけば立ちやすいので、ここでは水を使いましょう。
2.水で押し洗いをします
洗剤は、洋服を洗う時の「お洒落着用」を使います。擦らずに、押し洗いの要領で汚れを落として下さい。ファンデーションなどの汚れが気になる場合は、ブラシなどを使うのもOKですが、ゴシゴシやるのは禁物です。
その後は、また水ですすぎます。洗剤が残ると、後日シミが出ることもあるので、すすぎもシッカリやりましょう。
3.脱水も必要です
濡れたまま干すとシワが残るので、脱水はやらなくてはいけません。
ネットに入れて、洗濯機で30秒間の脱水でも良いですが、タオルを使う方法もオススメです。こちらは、まず白いフェイスタオルを用意します。ここに洗い終わった半衿を包み、タオルに水分を移しましょう。絞ると必要以上にシワが出来るので、押すようにして水分を飛ばします。
4.アイロンを掛けます
次にアイロンを掛けます。温度は中温。アイロンの面が汚れていると、その汚れが半衿に付いてしまう場合もあるので、最初にチェックした方が良いですね。
少し湿った状態の時の方がシワは取れやすいので、タイミングを選んで下さい。「半衿が縮んだので、引っ張りながらアイロンを掛けたい」と思うかも知れませんが、無理に引っ張るよりもアイロン掛けはシワを取る程度にした方が無難です。
最初は裏側、続いて表側からアイロン掛けをして、まだ濡れていてもシワが取れたらアイロン掛けは終わりです。
5.陰干したら完了です
半衿は小さなものですから、浴室でもどこでも良いので直射日光の当たらないところに干して乾かしましょう。太陽に当てると、紫外線で正絹は黄ばむ時がありますから、外に干すなら曇りを選び、短時間にして下さい。
6.刺繍入りの半衿には要注意!!
化繊の半衿は普通に手洗いしても問題ありません。化繊に刺繍が入っているものもOKです。化繊生地の場合は、刺繍糸も化繊なので、どちらも縮みにくいので安心して下さい。
難しいのは正絹の刺繍入り半衿です。刺繍糸の箇所も縮むので、刺繍付近がシワになってしまいます。これはアイロンを掛けても取れないので、最初から洗わない方が良いでしょう。一般のクリーニング店なら、ドライクリーニングをお願いして下さい。
いかがでしたか?自宅で洗濯出来れば、気持ちもスッキリするので是非試していただけたらと思います。外出も難しい今だからこそ、チャレンジしてみましょう。
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