着なくなった着物は、どうします？最近人気なのが「着物買取」ですが、こちらもなかなか高額買取とするのは難しいと言われています。場合によっては、買取不可となってしまう事もありますが、意を決して売ろうと思っていたのに、「買い取ってもらえない」となったらガッカリですよね。
今回は「どんな着物なら高価買取を期待できるのか」「売れない着物はどうするのか」そんなポイントをお知らせします。
１．着物は新しいほど売れやすい
実際に古い着物は、買取も厳しくなります。洋服とは違うので、１年２年で「流行から外れた」という事で値段が落ちることはありませんが、着物も新しければ新しいほど売れる可能性も高く、また値段も期待できると思って大丈夫です。目安は約１０年。今なら平成後半に仕立てた着物ならOKと言えるでしょう。
「いつか着るかもしれないので、売るのはもう少し待ってみよう」と思っていたら、あっという間にタイミングを逃す可能性もありますから、注意して下さいね。
２．小柄の方の着物よりも大柄な方の着物
小柄な方の着物は、どうしても査定金額が低くなります。ただし着物は「仕立て直し」も一般的なので、脇や袖など大きくできるように仕立てた着物であれば、大丈夫かも知れません。
とは言っても、着物は反物から作りますが、昔と今とでは反物の幅も違う品が多いのです。幅が狭い反物では、仕立て直しをしても大きくするのは限界がありますので、注意が必要です。
これらはリサイクルショップの店員さんでは判断は難しいでしょうから、着物買取専門店で査定してもらうことをお勧めします。
３．反物を高く売るのは難しい
着物を仕立てる時は、裏地なども別に揃えて、和裁専門の方に仕立をお願いしなくてはいけません。これには費用も数万円掛かるし、時間も数か月みる必要があります。
着物買取は、買い取った後別の方々に売ることを目的としていますが、そちらのお客様は「すぐに着られる着物」を探している場合が多いので、反物の人気は低いのです。高級と言われる「大島紬」も、買取不可能となってしまうかも知れませんから「値段に納得出来なければ、売らない」という気持ちも持っておいた方が良いでしょう。
４．喪服は買取ＮＧ
着物の黒の喪服は、親族なら、お通夜や葬儀・告別式に着ていました。そんなことから、お嬢様方がお嫁に行く時には、喪服も一揃え持っていくものと言われていたのです。とは言っても、黒の喪服は親族に不幸があった時に突然着る場合が多く、メンテナンスも間に合わないことから、必要になった時にレンタルすることが増えてきました。
黒喪服は、振袖や訪問着のように色や柄を選ぶことも少ないので、急なレンタルでも充分納得できる品を選べます。基準はサイズと黒色の雰囲気、そしてお値段。
「黒喪服はレンタル」このスタイルが定番となりつつある現在、昔の喪服を買取しても転売できないので、黒喪服は買い取り対象から外れてきています。
５．着物買取で人気と言えば・・・
買取着物で不動の人気を誇るのは、未婚女性の正装「振袖」、既婚・未婚関係なく着られる「訪問着」、略礼装として幅広く利用できる「付け下げ」ですね。これらも、タイプによって買取査定が違ってきます。
例えば振袖なら赤系統。成人式の８割が赤色と言われていますから、赤系の振袖なら人気№１と言えます。
訪問着ならピンクやイエロー、空色といった薄い色が使い勝手が良いようです。振袖は主役の装いですが、訪問着は、違います。もちろん主役の時もありますが、お子様の式典などに着ていく時は母親らしい落ち着きも要求されるので、淡い色が無難なのかも知れません。
付け下げは、お祝いの席に着られるだけでなく、ちょっとしたお出かけにも使える重宝な着物です。こちらはワンピース感覚で着るため、人の好みも大きく分かれます。着物好きの方なら、２枚目３枚目も用意する着物ですから、人気の定番はありません。安心して買取してもらえる種類と言えるでしょう。
６．まとめ
着物買取も何でも高く買い取って貰える訳ではありません。ポイントは「必要とされているかどうか」です。
いくら購入した時に高額でも他の方にとって利用が難しい着物は、買取価格が抑えられたり、そもそも買い取り対象にならないものもあります。また売るタイミングも重要です。
まずは着物の価値の分かる業者さんを選んで、相談してみましょう。
