着物の帯結びには決まりがあります。知らないと後悔する注意のポイントとは?

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着物や帯に「格」があるのは、着物初心者が最初に学ぶことかも知れません。でも「帯結び」まで気を付くけなくてはいけない事はご存じですか?
今回は、知っていそうで知らない、そんな帯結びについてご紹介します。

1.祝儀の正装なら基本は「二重太鼓」?

結婚式や披露宴に着ていくなら、既婚の身内は「黒留袖」、ゲストは「色留袖」「訪問着」、未婚なら「振袖」といったところでしょうか。

黒留袖なら、袋帯で二重太鼓にするのが基本です。金糸銀糸を使った格式高い袋帯で、「喜びが重なる」という縁起の良さを表す二重太鼓結びは、お祝いの席では欠かせません。

ただ振袖は、華やかな装いです。着物と帯のバランスが釣り合わないことから、振袖を着た場合は袋帯を二重太鼓でなく、変わり結びとするのが一般的です。ふっくらとした「福良雀」やボリュームのある「文庫」、個性的な「たて矢」結びの他にもいろいろありますから、着付師さんと相談して決めるのも楽しいですね。

色留袖や訪問着は、既婚・未婚に関係なく着られる比較的自由な着物です。二重太鼓でもOKですが、最近では変わり結びにして豪華に装う方も増えてきました。ただし、やりすぎは禁物です。その場にふさわしい、品格のある装いを意識して下さい。

2.不祝儀の着物こそ要注意

葬儀・告別式や法事、故人を偲ぶ会などに着物を着ていく場合もあります。立場や会の種類、地方によっても違う場合がありますから注意が必要です。

黒喪服を着た場合、喪主や親族なら「黒喪帯」、会葬者なら黒喪服でも「色喪帯」として主催者側よりも格式を下げます。色喪服なら通夜の弔問の時は「黒喪帯」、偲ぶ会などでは「色喪帯」と変化していきます。

特に注意していただきたいのが「帯結び」です。一般的には不祝儀の場合は「不幸が重ならないように」という意味を含んで、名古屋帯で一重のお太鼓結びにします。特に関東では、この「名古屋帯」が主流と言われていますが、習慣は地方によって違います。「袋帯」で格式高く装う・・・という地域や親族もあるので、思い込みでなく事前に周りの方に確認してみましょう。

3.実は難しいのが「付け下げ」や「色無地」

「付け下げ」や「色無地」は、着方によってフォーマルやカジュアルどちらにも使える便利な着物です。逆に言えば、使い方を間違えるとマナー違反となる場合もあるので難しいと思って下さい。

まずは結婚式などのフォーマルシーンの場合。こちらは袋帯を合わせて二重太鼓に締めます。ただし留袖や訪問着に合わせるような格調高い金糸銀糸をふんだんに使った袋帯では着物が負けてしまいますから、代えた方が良いでしょう。お祝いの席にふさわしい古典柄で、帯揚げや帯締めにメリハリを持たせると、さりげない装いとなり素敵です。

気軽なパーティや食事会なら、カジュアルに着こなしたいもの。そんな時は「名古屋帯」を使うのがお勧めです。※名古屋帯なので、一重太鼓結びが基本となります。
付け下げも色無地も、襟元がスッキリしていますから、半襟と帯柄を合わせても楽しいですね。帯柄をシンプルにして「帯留」で遊ぶのも普段着ならではの装いと言えます。

4.夏の定番「浴衣」の帯は?

夏祭りなどに着ていくのが「浴衣」ですが、最近は街着として着る機会も増えてきました。そんな時はきちんと長襦袢を着て、足袋や草履を履き、名古屋帯でお太鼓に結びましょう。合わせる帯揚げや帯締めは、ボリューム感のないものを選ぶと全体がスッキリとした印象になります。

もちろん夏祭りや花火大会などに着ていく時は、肌襦袢の上に浴衣をはおり、素足に下駄などを履いて気軽に楽しみたいものです。その際の帯は「半幅帯」で可愛い蝶結びや粋な角だしに結んでも良いでしょう。「兵児帯」で簡単結びもOK。最近は浴衣専用の作り帯も当たり前となってきました。どれも簡単に結べるので、初めてでも少し練習すれば結べるようになります。ネット検索などしてチャレンジしてみて下さい。

5.まとめ

着物に合わせる帯は、格もあり結び方も色々です。少しでも不安があれば、自己判断せず身近なプロに相談しましょう街の着物屋さんや美容院でも大丈夫。しっかり確認して、楽しんで着物を着てくださいね!

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