自分の振袖があれば素敵ですよね。でも今は成人式での振袖はレンタルも一般的となってきました。購入した方が良いのか、レンタルですますのか・・・悩むところです。
今回は振袖の購入のメリットについて考えてみましょう。
1.着物の購入方法にも種類があります
一口に着物購入といっても種類があります。
①まずは完全オーダーメイドの振袖です。洋服で言えばオートクチュール。着物の柄から色から、すべて創作してもらいます。これは制作日数も掛るし一点ものですから、購入費用も高く、100万円以上となっても珍しい事ではありません。
②プレタポルテ（高級な既製服）の振袖もあります。既に仕立てられている振袖は、このタイプが多いかも知れません。こちらは同じデザインであれば、レンタルもある可能性も多い振袖です。一番の魅力は、簡単に試着ができるので、似合うか似合わないかがはっきり分かって便利という事。そして振袖にも係わらずリーズナブルであります。
③昔からある一般的な振袖は、この２種類の中間と言えるかも知れません。まず、白地の反物に柄付けや色染めを行います。その後、この出来上がった布が仮に仕立てされ、店頭に並ぶのです。仮仕立てされた振袖がお客様に購入されることに決まってから、実際に本仕立てされる事になります。お客様のサイズに合わせて仕立てられるために、プレタポルテの振袖よりも着やすいと言えるでしょう。仮仕立ての振袖を試着してから購入するので、「出来上がったらイメージと違う」という事もなく、安心です。
更に人気の秘密が「模様の配置も体型によって変える」という事。振袖には華やかな模様があちこちに散りばめられています。まるで１枚の絵の様に縫い目をまたいで繋がっているのです。着物のどこに模様が配置されるかで、振袖の印象は変わってきますから、着物を仕立てる職人は着る人の身長や身幅に合わせて、模様を配置して縫い上げるのです。どこに、どの模様がくれば、着映えがするのか・・・これは作り手のセンスと技術がものを言うと言えるでしょう。
「仮試着した時よりも、仕上がった時の方が綺麗に見える」と言う話を聞きますが、その秘密がこの「職人仕立て」による所が大きいのです。
2.レンタルと購入では、費用はどのくらい違うの？
もちろん振袖によって金額は大きく変わりますが、レンタルの方がリーズナブルであるのは間違いありません。では、その金額は・・・同じ振袖で比較するなら、購入はレンタルの約1.5～2.5倍と思って良いでしょう。レンタルで20万円なら、購入は33～50万という感じです。お値段の高い振袖ほど、倍率は高くなる傾向がありますが、平均2倍となれば、成人式だけ着る振袖ならレンタルがおすすめですが、3回以上振袖を着るのであれば購入した方がお得と言えます。
3.成人式以外で振袖を着るなら、いつ？
振袖はフォーマルな席で着る正装です。成人式の他にも卒業式やその後の謝恩会、親戚・お友達の結婚式・披露宴なら、着て行くのにふさわしい装いと言えるでしょう。その他にお茶席なら、年に一度の初釜なら、新春の華やかなお席にぴったり。ホテルでの祝賀会などに着て行けば、主催者側からも喜ばれます。
ただし、小人数でのお友達との集まりやお食事会、観劇、お買い物などに着るのは仰々しいので、避けた方が良いようです。
4.まとめ
「同じ振袖を何度も着るのは恥ずかしい」と思う方もいらっしゃるかも知れません。確かに正式な場にいつも同じドレスを着て行くのは、他に何も持っていないようで、気恥かしいでしょう。でも振袖は違います。同じ振袖を着られるということは、レンタルでなく「持っている」という明かしなのです。
お気に入りの振袖であれば、是非何度でも着て下さい。ただお洒落を楽しむのであれば、髪飾りや帯、半衿や帯締めなどを色々変えると、印象も違ってくるのでおすすめです。
