着物買取は昔からありました。リサイクルが盛んだった江戸時代は、和服のほとんどが古着だったと言われるくらい、着物買取は多かったようです。しかしながら昭和の後半になると消費の時代となり、着物買取も数が減ってきました。
ところが最近着物買取が増えてきたのです。その中心は、ネット買取。そんなネット買取について、お知らせしましょう。
1.ネットの着物買取とは?
ネットやTVで、着物買取のCMや広告を見た方も多いと思います。今までの着物買取は、呉服店など実際の店舗を構えているお店がほとんどでしたが、ネット買取店は違います。店舗がないので「出張買取」といって、お客様のご自宅などの指定場所に、お店の査定員が出向いて鑑定するのです。そして、その査定金額に納得できれば、その場で現金買取となります。
着物は何といってもボリュームがあり、お店に運ぶのも大変な作業が付いて回るのです。また買取は、小物などセットを用意すれば買取価格もUPするのが一般的ですが、着物の小物は、帯や長襦袢、草履やバッグ、帯揚げや帯締めなど多々あり、一緒に店舗に持ち込むのは手間暇がかかり、想像するだけでも億劫と感じる方も多いでしょう。
でも出張で自宅に着ていただけるなら、運搬の煩わしさも考えなくて済むので、簡単です。「出張料なし」「査定無料」など、お得感があるのも魅力と言えるでしょう。
受付がネットなので、メールでなら24時間対応してくれるというショップも多く、これも嬉しいサービスですね。「着物を売りたい」と思っても、ご自身も忙しい昼間にしか連絡できないとなると、ついついタイミングを逃してしまいますが、24時間受付できるなら、その心配もありません。
2.本当に高価買取が期待できるの?
広告で「高価買取」とうたっているショップも多いでしょう。もちろん、数十万円と高値の付く着物もありますが、それは条件の合った一部の着物です。ほとんどの着物は、思った以上に安く査定されると思ってください。高くても数千円、安い場合は数円ということも珍しくありません。
例えば「遺品整理」。お亡くなりになったお婆様やご高齢のお母様のお着物は、数十年前の品が一般的です。これらは経年劣化もありますが、サイズや柄も今の着物とマッチングしないことも多く、買取価格も期待するのは難しいでしょう。
ただし「自分達は着られないけれど、他の方に着てもらえたら嬉しい」「タンスの中を整理したい」という事で、買取価格にこだわらないのであれば、着物買取をチャレンジするのもお勧めです。
3.クーリングオフ制度を利用できるのが魅力
着物には、大切な思い出がある場合も少なくありません。「亡くなったお父さん(お母さん)に買ってもらった」「あの着物を着て家族でお出かけをした」などなど、思い出せば売ったことを後悔してしまうこともあるかも知れません。「残念だけど、一度手放した品物は、どうにもならない。」と諦めてしまう方も多いですよね。
でも条件が合えば、クーリングオフ制度が利用できるので、一度売った着物もキャンセルして取り戻せることが出来ますよ。
クーリングオフ制度とは、訪問販売で契約した場合、8日間内であれば無条件で契約を解除できる制度ですが、ネット着物買取の「出張買取」これには、クーリングオフ制度が利用できます。「一部だけのキャンセルは出来ない」などの縛りはありますが、クーリングオフは店頭での買取では出来ない制度です。これも安心して利用できるメリットの一つでしょう。
4.まとめ
ネット着物買取もどんどん進化してきています。もし、着る予定のない着物がお手元にあれば、一度ショップに連絡するのも良いかも知れませんね。
着物は持っているだけでは、劣化していくだけです。次に着ていただける方を探すのも、着物愛があり素敵です。